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為替ヘッジ「あり」と「なし」の違いは?

掲載日:2014-08-27

投資信託のコース名に「為替ヘッジあり」「為替ヘッジなし」という表示がある場合があります。為替ヘッジがあるのとないのではどう違うのか、仕組みと効果を見ていきましょう。

為替ヘッジとは

外国の資産に投資する場合、通常は投資先の通貨をもって投資することになります。米国なら米ドルで、欧州連合加盟国ならユーロ、インドならインドルピーでご当地の株式や債券を買います。すると、日本(円)からの投資では、為替レートの動きがその投資の損益に大きく影響を及ぼします。外国通貨が高く(円安に)なれば円換算した時に利益となりますが、投資先の通貨が安く(円高に)なれば損失となります。これを為替リスクといいますが、この為替リスクを回避することを為替ヘッジといいます。英語でHedgeですが、防御、保険、損失が出ないように手を打つといった意味です。

為替ヘッジのしくみ

一般的には、外貨建て資産へ投資する(ご当地の通貨を買う)と同時に、その時の為替レートと同じレートで数ヵ月先にその外貨と日本円を交換する契約(先渡し契約)を結びます。例えば、米国の株式に投資する際に、1ドル=100円で米ドルを買ったとします。3ヵ月後に、1ドル=90円のドル安・円高となったら、通常なら株価が変わっていなくても為替だけで10%の損失となります。しかしながら、1ドル=100円で交換する契約をあらかじめ結んであるので、損失を被りません。また、もう一つのヘッジ方法として、為替の先物取引を売建てする方法もあります。この場合、100円のドルが90円に下がれば、売建てした為替先物は10%の利益になるため、株式投資分の為替損10%を補うことができ、結果、為替変動の影響を受けないことになります。

為替ヘッジあり・なし、それぞれのメリット・デメリット

■為替ヘッジあり

為替ヘッジをすると為替変動リスクを回避できますので、投資対象の外貨が下落し外貨安(円高)になっても、損失を被りません。これが目的(メリット)でありますが、ただし、為替ヘッジをするにはコストがかかり(ヘッジコスト)、マイナス要因となります。為替ヘッジでは、買付けする外貨(投資対象国)の金利水準と日本の金利水準の差がコストとなります。例えば、ユーロの金利が0.25%で、日本の金利が0.15%であれば、0.1%(ユーロ金利0.25%-国内金利0.15%)がヘッジコストとしてかかります。逆に、投資対象国の金利が日本よりも低ければ、その分がマイナスのコスト(すなわち収入)であり、ヘッジプレミアムと呼ばれる状態になります。

投資対象が高金利通貨であれば、ヘッジコストは高いものになります。つまり、高金利通貨の債券を買って為替ヘッジをすれば、為替変動がない代わりに、得られる金利のほとんどがヘッジコストとして差引かれるため、あまり有利な投資とはなりません。そのため、ヘッジコストを低減させるために、投資対象通貨そのものではなく、似たような動きをする金利の低い通貨を使って為替ヘッジをすることがあります。これをクロスヘッジ、他通貨ヘッジといいます。例えば、金利の高いオーストラリアドルを買って、米ドルを売建てしてヘッジするなどです。ヘッジコストは節約できますが、オーストラリアドルが下落した時に、米ドルも同じだけ下落しないと、十分なリスク回避にならない場合があります。

なお、当然のことですが、為替ヘッジありの投資信託は、円安(外貨高)となっても収益を得ることができません。

■為替ヘッジなし

為替変動リスクをダイレクトに受けますが、投資対象の通貨が値上がり(外貨高)、円安となれば、そのまま為替差益が収入となります。

投資信託のなかには、「為替ヘッジあり」といっても、純資産に対して100%行う方針のものと部分的に行うものがあります。部分的に行うものは、ヘッジをかけた割合分のみ変動リスクを排除することになります(その部分だけヘッジコストもかかります)。投資する際には、投資信託説明書等で為替ヘッジの方針を確認した方がよいでしょう。





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