ヘッジファンド証券コラム

資産運用のリスクを減らすには?

掲載日:2014-08-27

資産運用を行うためには株式投資や為替取引は不可欠ですが、それらはリスクが高いといわれます。そのリスクには、どのような対処をすればよいのでしょうか。

リスクの本質とは?

一般に、リスクというと「値下がり、損」といった言葉を思い浮かべますが、正しくは「値段が変動すること」であり、値下がりだけでなく値上がりもあるのが「リスク」です。その値上がり・値下がり具合は表裏一体で、値上がりが大きく値下がりは小さいといった都合のよい資産運用は、残念ながら存在しません。リスクを低くしようとすれば、期待する収益も小さくなります。大きな収益を得たいと思えば、リスクの(価格変動の)大きな資産に投資しなければなりません。

いくら価格変動が大きくても、値上がりする時だけ保有し、値下がりするときには売却して投資を止めれば、確かに上手く収益を上げることができます。しかし問題の一つは、予測が非常に難しいことです。 各種経済指標などを押さえて動向を把握、分析すれば、大きな流れはある程度つかむことはできるでしょう。ただし、リーマンショックや同時多発テロ、各種バブルの崩壊のように、暴落はある日突然やってくるものです。多くのプロも、これらのイベントで大きく損失を被りました。

また、相場は上昇よりも下落のスピードが速いという問題もあります。それは、株式などを買うときは慎重な投資家も、危険を感じて売るときは一刻も早くリスクを手放したいという心理から、投げ売り(パニック売り)が出るためです。このような点から、上手いタイミングで買って売る、波乗りのように調子よく収益を上げ続けることは至難の業といえましょう。

しかしながら、リスクをそのまま受入れてしまうのは投資効率が悪いため、リスクを管理する(低減する)方策を取ることになります。では、一般に行われているリスク分散の方法をご紹介しましょう。

資産分散: 値動きの異なる資産を併せて持つこと

1つの資産にのみ投資すると、その資産の値動き一つに全面的に依存することになります。仮に3つの資産を持てば、1つの資産が大きく値下がりしたとしても、残りの2つの資産が値上がりしていれば損失を埋め合わせることができます。これを「資産分散」といいます。分散する資産は同じような値動きをするもの同士では効果が薄いので、できれば、お互いの値動きに関連が低い(相関が低い)ものの組合せがよいでしょう。例えば、日本株と海外債券、同じ株式でも為替に影響される外需関連株と為替に影響されない国内産業関連株などです。

時間分散: 何回かに分けて買うこと

ある資産に対し、投資する予定の金額すべてを1度で投資したとします。買うタイミングをじっくり計ったにもかかわらず購入後に何か事件が起こり、値下がりしたらどうなるでしょうか。追加で投資する余力がなければ、上がってくるのを待つしか打つ手がありません。そこで、投資する予定の金額を複数回に分けて買う「時間分散」が推奨されます。最初の投資タイミングで失敗しても、2回目は安い値段での買付になりますので、全体として買付コストを引下げることができます。また、時間分散の一種で「ドルコスト平均法」という手法があります。これは、同一の資産を、一定の金額で、毎月一定の日に買付けていくものです。「一定の金額」がポイントで、株価が高い時には少ない株数を買い、株価が安くなると多くの口数を買う作業が自動的に実行されるので、大変安定的な投資になります。

利益確定と損失限定(ロスカット)

投資家が大損を被る原因として、保有している資産が値下がりしてくると「もうこれが底値になるのではないか」といった希望的観測を持ってズルズルと売りそびれてしまうことがあります。それが一般的な投資家心理であり、値下がりを始めた相場の中で冷静な判断をするのはとても難しいものです。そこで、資産を購入する時に、あらかじめ目標とする利益と損失、両方の水準を決めておくことが有効です。そして、値上がりしてその利益水準を達成したら売却して利益確定し、損失ラインまで値下がりしたら売却してロスカットします。あらかじめ決めておいても、まさにその時になると、「まだ上がるかも…」「もう下げ止まるかも…」という気持ちが湧いてきますが、そこは、決めた通りに機械的に厳格に実行していくことがこのリスク管理方法を成功させるコツです。





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