ヘッジファンド証券コラム

年末調整と確定申告の違い

掲載日:2014-09-30

年末調整と確定申告は、どちらも収めるべき税金の金額を確定するために行う手続きです。それでは、この両者について違いを明らかにしていきましょう。

納税の原則は確定申告

個人は、1月1日から12月31日までの1年分の収入と支出、医療費や寄付、扶養家族の状況などを反映して所得を計算した申告書を税務署に提出して、納付するべき税金の金額を確定した上で税金(所得税)を納めます。この納税金額を確定する手続きが確定申告であり、これが納税の原則となります。
しかしながら、この納税方法で収入のあるすべての国民一人一人が確定申告をすると、実際問題、税務署の人員や体制では対応し切れません。そこで、給与所得者(サラリーマンと公務員)については、雇用者である企業や役所が、個々の所属員の税金を給与から源泉徴収してまとめて収める制度を採っています。そこで必要となったのが年末調整です。

年末調整とは

給与所得者は、毎月の給料から決まった税率をかけた金額が源泉徴収されますが、一人一人のライフスタイルや家族構成などによって税額から控除される項目や金額が異なります。そのため、各人が税金から控除されるべき支出を年末に申告して、一旦源泉徴収された税金を正しい納税額に修正してもらわなければなりません。その手続きを年末調整といいます。

年末調整の結果、払過ぎであれば還付、納税が不足していれば追加徴収が行われます。調整される主な項目は、生命保険料控除、社会保険料控除、配偶者特別控除、住宅ローン控除などがあります。

確定申告と年末調整の違い

このように、年末調整は給与所得者が行うもの、確定申告は個人事業主が行うものという違いがあります。また、納税時期の違いとしては、年末調整が必要な給与所得者は毎月の給与天引きで納税しているのに対し、確定申告が必要な自営業者などは、1月1日~12月31日の分を翌年の3月15日までに申告して、その後に納税という順序になります。
要するに、給与所得者は税金を先払いしており、年末調整によって後で過不足を調整しますが、自営業者等は確定申告の結果で税金を後払いすることになります。

給与所得者でも確定申告をしなければならないケース

原則として、給与所得者は年末調整によってその年の所得税額が確定するため、確定申告の必要はありません。ただし、給与所得者であっても次のようなケースに当てはまる場合などは、年末調整の対象とならないため確定申告をしなければなりません。

  • ■給与収入(年収)が2,000万円を超える場合
  • ■2カ所以上の事業所から収入がある場合
  • ■給与や退職金以外の所得の合計が20万円を超える場合
  • ■医療費控除、寄付金控除を受ける場合
  • ■住宅借入金等特別控除を受ける初年度(2年目以降は年末調整での控除が可能)
  • ■年の途中で退職した場合

投資と確定申告

投資にかかる税金(証券税制)では、株式投資信託や株式の譲渡益は「申告分離課税」で、給与などの所得とは分けて計算し、確定申告するのが原則です(年末調整ではできません)。特定口座「源泉徴収あり」で取引していれば確定申告の必要はありませんが、複数の金融機関で取引した分の損益を通算したい場合や損失を翌年に繰越したい場合などは、確定申告をすることもできます。

また、株式投資信託の分配金や株式の配当金については、配当控除を受けたい場合、売買損との損益通算をしたい場合なども確定申告をします。

なお、上記は公募投資信託の税制について説明したものであり、私募投資信託の税制は異なります。





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