第62回ゲスト:
株式会社Nキャリアート 西村栄子様
3月8日(金)、第62回目となる鉄壁クラブを開催しました。
今回は、株式会社Nキャリアートの代表取締役・西村栄子様に、「シニアの現状と未来」というテーマでお話しいただきました。
Nキャリアートでは、シニアのセカンドプランのお悩み事をワンストップで解決する総合窓口として、主にシニアの就活と終活のサポートを行っています。
西村様は幼い頃からシニアが好きで、幼稚園の頃は一人で近所や親せきのシニアの家に行き一緒にお茶を飲んでいたそうです。また、新卒で金融の世界に入った際もシニアと相性が良かったことから成績の面ではかなり助けられるなど、シニアには生涯でかなりお世話になってきたそうで、そのシニアへの恩返しの意味も込め、この事業を始められました。
2023年には3人に1人が高齢者に、高齢者の5人に1人は認知症になると言われており、シニアサポートの重要性は年々高まってきています。シニアに該当しない現役世代にとっても、両親の介護など、遠い話ではありません。
介護に必要なお金と時間も相応にかかってきます。自宅介護の場合には、月平均で6万円~、10年間で平均1000万円になるそうです。施設入居の場合には、平均300万円は用意が必要で、月平均で50万円、場所によっては月に250万円の施設(中目黒など)もあるそうです。そのため、安いところは競争率が高く、江東区では700人の順番待ちになっているのだとか…。
現状では、経営者含む大半の方が介護保険制度の内容を知らず、介護を理由に離職してしまうケースは10万人を超え社会問題化しており、西村様は、仕事を辞めずに介護を続ける方を増やしたいと訴えています。
また、シニア向けのビジネスをするにあたってのポイントについてお話しいただきました。
シニアのマーケティングをする際は「シニア」と一括りにしてはならず、年代別に3つのカテゴリーに分ける必要があります。
・シニアマーケット第1次:70代半ば以上の戦前・戦中世代。上品で忍耐強い。モノが捨てられない。⇒名前で呼んであげるなど、承認欲求を満たしてあげる。分かり易く伝える。口コミを大事にする。
・シニアマーケット第2次:60代半ば~70代半ばの団塊・ポスト団塊世代。自由、自己主張が強い。比較競争され育つ。⇒数字で表現する。
・シニアマーケット第3次:50代~60代半ばのバブル世代。個性が強い。男性より女性が強い。モノよりもストーリー重視。⇒まず女性(奥様)を囲う。選択肢を与える。
そして、大切なのは、「自分をシニアだと自覚しているシニアはいない」ということを認識することです。キャッチコピーに「シニア」をつけた途端にシニアは見向きもしなくなります。そのような企業は軒並み失敗しており、反面で、ダイソンのように「軽くてコンパクトで持ち運びしやすい」などとシニアが魅力に感じる要素をうたったプロモーションが成功しているそうです。
このように、とにかくシニアがお好きでシニアの傾向を熟知されている西村様。
身近にセカンドプランにお悩みのシニアの方がいる、今後シニアビジネスへ取り組みたいなどございましたら、お取次ぎが可能ですので、お気軽にお問い合わせください。